【小児科医解説】3〜4か月健診は何をする?当日の持ち物とよくある質問
こんにちは、現役小児科医の「こどもドクター」です(医師5年目、小児科専攻医)。
赤ちゃんが生後3〜4か月になると、いよいよ初めての大きな節目「3〜4か月健康診査(健診)」がやってきます。
『首はしっかりすわっているかな?』『他の子と比べてどうかな?』と、当日をドキドキしながら待っている親御さんも多いのではないでしょうか。
健診は、単に身長や体重を測るだけではありません。赤ちゃんの『成長』と『発達』をプロの目で確認し、子育ての悩みを一緒に解決する大切な時間です。
今回は、私が診察室でよくいただく質問を交えながら、3〜4か月健診の内容とポイントをわかりやすくまとめました。
何をするの?
成長、首のすわり、追視(目の動き)、股関節など、心と体の「発達」をプロが確認します。
一番のポイント
この時期は個人差がとても大きいです!周りの子と比べて焦らなくて大丈夫です。
小児科医からのお願い
次の健診まで期間が空くので、ネット検索で悩む前に、ここで疑問を全部解決しましょう!
当日のコツ
待ち時間対策の「おもちゃ」と、サッと脱がせる「前開きの服」で行くのが大正解です。
3〜4か月健診とは?

3〜4か月健診は、同じ自治体の同じ月齢の赤ちゃんが保健センターなどに集まって行われる「集団健診」であることが多いです。
生後3〜4か月は、首がしっかりしてきたり、あやすとニコッと笑うようになったりと、赤ちゃんの成長や発達がぐんと進む劇的な時期です。健診では、医師や保健師が以下のようなポイントを丁寧に確認し、「順調に大きくなれているか」「発達に遅れがないか」を見守ります。
- 成長のチェック: 身長・体重・頭囲などの測定
- 発達のチェック: 首のすわり、腹ばいの姿勢など
- 全身の健康状態: 目や耳の反応、股関節の開き、皮膚の状態など
もし健診で発達の遅れや異常のサインが見つかった場合には、必要に応じて適切な医療機関への紹介やフォローアップを行います。
生後1か月の様子や「1か月健診」については、以下の記事もあわせてご覧ください。
3〜4か月健診を受ける「5つのメリット」

この健診には、単なる身体測定にとどまらない、ご家族にとっての大きなメリットがあります。
- 専門家が赤ちゃんの成長・発達をプロの目で見守ってくれる
- 隠れた病気や発達の遅れを「早め」に発見できる
- 授乳・睡眠・スキンケアなど、日頃の育児の悩みを直接相談できる
- 複雑な「予防接種のスケジュール」が順調かを確認できる
★小児科医からの重要アドバイス!
実は、この3〜4か月健診を終えると、次の公的な健診(9〜10か月健診や1歳半健診など)まで、かなり長い間隔が空いてしまいます。 そのため、「こんな小さなこと聞いていいのかな…」と遠慮せず、このタイミングで育児の心配事や疑問点はすべて小児科医や保健師にぶつけて、スッキリ解消しておきましょう!
診察室で小児科医はどこを見ているの?

3〜4か月健診では、主に以下の7つのポイントから、赤ちゃんの成長と発達を総合的に評価します。
身体測定と体重の増え方
身長・体重・頭囲を測定します。生後2か月までは1日約30g増えますが、生後3〜4か月になると1日約20gの増加が目安になります。生後1か月の時よりは体重の増えのペースは緩やかになりますが、まだまだ大きく成長する時期です。
現在の体重の数字だけではなく、哺乳状況の確認と合わせ、「1か月健診からの体重の増え方のカーブ」が順調かをしっかり確認します。
首のすわり
生後4か月ごろの発達の評価として、最も重要なチェックポイントです。 赤ちゃんを仰向けに寝かせて両手を引き、上体を少し(45°程度)起こしたときに、首がだらんと後ろに倒れず、しっかりついてくるかを確認します。また、うつ伏せにした時に自分で顔を上げられるかも見ます。
まだ完全に首がすわっていなくても、3〜4か月前半であれば「あと1か月で追いつくね」ということも多いので、心配しすぎなくても大丈夫です!
体の使い方(筋肉の緊張)
足を左右バランスよく動かせているか、抱っこしたときに体を極端に強く反らさないかを確認します。
小児科医の視点
赤ちゃんは泣いている時に体を反らすのはよくある反応ですが、「泣いていないのに強く反り返る」場合は、筋肉の緊張が強すぎないか、脳の未熟性がないかを確認するため、医師への相談が必要です。
目と耳のチェック
動くおもちゃなどを目でしっかり追えるか(追視)、視点がずれていないか(斜視)、音がした方を向いたり驚く反応があるかを確認します。
赤ちゃんが「ちゃんと見えているか」「聞こえているか」は、その後の言葉や体の発達に直結する非常に大切な要素です。
お肌のチェック(あざ・湿疹)
赤いあざ(血管腫)が大きくなっていないか、青いあざ(異所性蒙古斑)の濃さや場所、そして乳児湿疹の状態を診ます。
小児科医の視点
血管腫などは「そのうち消えるから大丈夫」と放っておいていい場合もあれば、まぶたや口の近くなど、生活(視力や哺乳)に影響する場所にあるなら早めの治療が望ましい場合もあります。気になるあざがある時は、健診で医師に診てもらうと安心です。
乳児湿疹やアトピー性皮膚炎については、以下の記事で詳しく解説しています。
股関節(こかんせつ)の動き
赤ちゃんを仰向けにして足をM字型に開き、股関節が硬くないか、ポキッと音が鳴らないか、太もものシワが左右非対称ではないかを確認します。
この時期は「先天性股関節脱臼」を見逃さないための重要なチェックポイントになります。
コミュニケーション(笑顔・声)
あやすとニコッと笑い返すか(社会的微笑)、目と目がしっかり合うか、「あー」「うー」といった可愛い声(クーイング)を出しておしゃべりをするかなど、心の成長も確認します。
忘れ物チェック!3〜4か月健診の「持ち物」と「服装」

必ず持っていくもの
- 母子健康手帳
- 記入済みの受診票・問診票・アンケート(当日慌てないよう、家で書いておきましょう!)
- 健康保険証 & 乳児医療証
- 診察券(小児科などの医療機関で受ける場合)
赤ちゃんのお世話グッズ
- おむつ替えセット(おむつ多め、おしりふき、ビニール袋)
- お着替え(1〜2セット)
- 授乳ケープ または ミルクセット
- お気に入りのおもちゃ(待ち時間でのぐずり対策に必須です!)
- スタイやガーゼ多め(この時期はよだれが急に増える子が多いです)
服装のワンポイントアドバイス:やっぱり「前開き」が最強!
1か月健診と同じく、診察室では全身をチェックするために「裸んぼ」になります。赤ちゃんも手足がよく動くようになってきているため、サッと脱がせてサッと着せられる「前開きの服(カバーオールなど)」で行くのが圧倒的におすすめです!
3〜4か月健診でよくある質問(Q&A)

首がまだ完全にすわっていない気がして不安です。
この時期は個人差がとても大きいので、焦らなくて大丈夫です!
3〜4か月の前半であれば、あと1か月もすればしっかりしてくる子もたくさんいます。もし、健診から1か月経過しても首がすわらない場合は、発達のフォローや必要に応じた詳しい検査を行いますので、まずは健診で現在の状態を一緒に確認しましょう。
頭の形(向き癖・絶壁)が気になります。
この時期に非常に多いお悩みです。日中の工夫で改善が期待できます!
いつも同じ方向を向いて寝ていると、頭が平らになりやすいです。「日中はこまめに抱っこする」「寝かせる向きや、おもちゃを置く位置を変える」、「親が必ずそばで見ている状態で、短時間のうつ伏せ遊び(タミータイム)を取り入れる」などの対策が有効です。
目が合いにくい、物を追わない気がします。
発達には個人差がありますが、まったく追視がない場合は教えてください。
機嫌やタイミングによって目が合いにくいこともありますが、目の前でゆっくりおもちゃを動かしても「まったく目で追おうとしない」、または「黒目が極端に内側や外側を向いている(斜視が目立つ)」といった場合は、健診の際に必ずご相談ください。
音に反応しないように見えます。
言葉の発達に関わるため、早めの確認が大切です。
テレビなどがついていない静かな環境で、耳元で音を鳴らしてもビクッとしたり振り向いたりする反応が乏しい場合は、聴力に問題が隠れていることがあります。聞こえにくさは「言葉の遅れ」に直結する可能性があるため、気になるときは早めに小児科を受診することをおすすめします。
離乳食はいつ始めればいいのか?
日本では「生後5〜6か月ごろ」からのスタートが推奨されています。
「早く始めたい」という親御さんもいらっしゃいますが、赤ちゃんの胃腸はまだ未熟です。5か月より前に離乳食をスタートさせても、栄養面でのメリットは少なく、かえって負担になることがあるため、焦らず5〜6か月ごろのタイミングを待ちましょう。
まとめ(Take Home Message)

3〜4か月健診は、自治体で行われる「集団健診」が多い!
首のすわり、追視、股関節など、重要な発達をプロがチェック。 待ち時間が長引くこともあるので、「おもちゃ」や「多めの着替え・スタイ」を忘れずに。 まだ首がすわりきっていなくても、個人差が大きい時期なので焦らなくてOK! 次の健診まで間隔が空くので、どんな些細な悩みもこの機会に全部相談しましょう!
あとがき
赤ちゃんが少しずつ笑ったり、声を出して反応したりするようになる、とても可愛くて大切な時期です。
健診は決して「発達の異常を探すだけ」の場所ではなく、毎日育児に奮闘しているパパ・ママが安心できる場でもあります。気になることがあればどんなことでも気軽に相談してください。
本記事は一般的な医療情報を解説するものです。
次の症状がある場合は、早めに医療機関を受診してください。
・ぐったりして元気がない
・呼吸が苦しそう、顔色が悪い
・水分がとれない、尿が極端に少ない
・けいれんが5分以上続く
上記以外でも「いつもと違う」「判断に迷う」場合は、
早めに医療機関へご相談ください。
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最後までお読みいただきありがとうございます。
このブログでは「こどもの病気や健康」に関する正しい情報を小児科医の視点からお届けしています。
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